全国学力・学習状況調査での小学校の結果

 

 

2007年から行われた日本全国の小学校6年生と中学校3年生を対象に実施されているテストを全国学力・学習状況調査として毎年4月に行い、全国学力テストとも呼ばれています。
かねてより1960年代においては全国的な学力テストは実施されていましたが、地域の競争や学校の争いに発展するのを懸念し1964年に廃止されました。
しかし日本での全体的な学力低下の問題が高まり、ゆとり教育の経過なども手伝って復活させた物が現在の全国学力・学習状況調査になります。

効果として全国の児童たちの学力状況を把握でき、上位の学校や地域の学習や教育方法を参考にする事で、現代における学校選択制での保護者にとっての判断材料になる事などが挙げられます。
教科としては国語、算数(3年ごとに理科も実施)で主に行いそれぞれA問題(知識を問う目的)とB問題(主に活用力を計る)に分かれて出題されています。しかし2019年にはA、B問題を統合して出題する方針と見られています。
これには、自治体や学校によっては知識力と活用力をかたよって指導して育成したり、バランスの良い教育とは言えない指導法が見受けられた事が問題となり統合の動きが進みました。

3年毎に行われる理科については当初より知識力と活用力が統一して出題されております。
2018年の小学生正答率での全国平均は60.1%となっており最も高いのは石川県の66.0%で2位は秋田県の65.6%、3位は福井県で63.8%になっています。対して正答率が一番低いのは滋賀県57.6%で続いて愛知県の57.8%となりさらに大阪府の58.2%となっています。
中でも秋田県は毎年のように上位にランクインされ注目されていますが、その原因として無回答率の低さに関係するという説があります。
現場の授業方針や県民性の違いが影響していると言われており、単なる知識の詰め込みだけの教育方法だけでは学力増加へ必ずしも結びつかない証とも考えられます。

30年度の結果は こちら(国立教育成策研究所)

投稿者プロフィール

寺本 貴啓
寺本 貴啓國學院大學人間開発学部 准教授
博士(教育学)

1976年兵庫県生まれ。静岡県の小・中学校教諭を経て、広島大学大学院に学んだ後、大学教員になる。専門は、理科教育学・学習科学・教育心理学。特に、教師の指導法と子どもの学習理解の関係性に関する研究、その周辺の学習評価、教員養成、ICT機器を活用した指導に関する研究に取り組んでいる。また、小学校理科の全国学力学習状況調査問題作成・分析委員、学習指導要領実施状況調査問題作成委員、小学校教科書編集委員、NHK理科番組委員等を経験し、小学校理科を研究の基盤としている。

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8月 25, 2018