”思考・判断・表現”の評価に直結する「問題解決の力」

 

新学習指導要領では、資質・能力を「知識・技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力・人間性」の三つの柱をもとに育成することになりました。この柱の一つである「思考力・判断力・表現力等」は、これまでの小学校理科でいうと、「思考・表現」にあたりますが、新学習指導要領になるにあたり、この「考える力」の育成に繋がるものとして、新たに「問題解決の力」というキーワードが示されることになりました。新学習指導要領においては、「思考・判断・表現」の観点で評価する(成績を付ける)際は、これらの「問題解決の力」が身についていているかどうかで判断することになります。

この「問題解決の力」は、学年ごとにおもに育成する力が異なっており、第3学年では「おもに差異点や共通点を基に,問題を見いだす力」、第4学年では「おもに既習の内容や生活経験を基に,根拠のある予想や仮説を発想する力」、第5学年では「おもに予想や仮説を基に,解決の方法を発想する力」、第6学年では「おもにより妥当な考えをつくりだす力」と示されています。つまり、現行の学習指導要領では「思考・表現」の観点として、各学年で「比較(第3学年)」「関係づけ(第4学年)」「条件制御(第5学年)」「推論(第6学年)」ができたかどうかで評価をしていましたが、しい学習指導要領では、「思考・判断・表現」の観点として、各学年で「問題の見いだし(しっかりと自分の問題を見いだすことができているかどうか)」、「根拠ある予想や仮説の発想(根拠ある予想や仮説を発想することができているかどうか)」、「解決の方法の発想(実験方法などの解決の方法を発想することができたかどうか)」、「より妥当な考えを作り出す(例えば、考察を書く際は複数の結果に基づいているなど、より妥当な考えをつくりだすことができたか)」、ができたかどうかでおもに評価をすることになります。なお、これらに「おもに」と記されているように、示された学年以外での育成が重要であることは言うまでもありません。

投稿者プロフィール

寺本 貴啓
寺本 貴啓國學院大學人間開発学部 准教授
博士(教育学)

1976年兵庫県生まれ。静岡県の小・中学校教諭を経て、広島大学大学院に学んだ後、大学教員になる。専門は、理科教育学・学習科学・教育心理学。特に、教師の指導法と子どもの学習理解の関係性に関する研究、その周辺の学習評価、教員養成、ICT機器を活用した指導に関する研究に取り組んでいる。また、小学校理科の全国学力学習状況調査問題作成・分析委員、学習指導要領実施状況調査問題作成委員、小学校教科書編集委員、NHK理科番組委員等を経験し、小学校理科を研究の基盤としている。

ホームページ http://hatena.net
2月 1, 2019

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